☆サムネ画像_長話


1: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 19:43:22.04 ID:2leCnqmBi.net
俺は今20歳、ニート、学校には通っていて友達もいたし、高卒だが就職もしていた、
しかし色々あったが簡単に言うと信頼していた人に裏切られこの有様だ。
まあそれはどうでもいいが、ネトゲのアップデートが長過ぎる。
定期メンテで延長、延長、延長、ついに20時間を突破した。
2: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 19:44:48.48 ID:2leCnqmBi.net
仕方ないからVIP+にクソスレでも立てるか、スレタイはそうだな…
「暇、助けろ」 いい感じにどうでもいいな、スペックでも晒してみる。

20歳♂
172センチ
53キロ
ニート

案の定働けと叩かれるか、ニート仲間から擁護されるか、まあいつもの感じだ、
そんな中いつもの感じじゃないやつが一人いた。
そいつは「俺が助けてやるよwww」って言ってる。
3: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 19:45:49.20 ID:2leCnqmBi.net
オレ「どうやって?」

そいつ「とりあえず会おうぜ!」

オレ「出会い厨かよwwww」

そいつ「そうだよwwwいいからここにメールしろよ ◯×△□@yahoo.co.jp」

俺は暇だったし、たまに釣られるのも悪くないと思いメールしてみた。
「釣れますか?」
するとすぐに返信がきた
「お前2週間くらい外出できない?」

俺「いきなりすぎだろ、しかも2週間とか長過ぎだろ」

そいつ「だよなwwwじゃあ一回会おうぜ、俺墨田区に住んでるんだけど」

俺「まじかよ、オレ曳舟なんだけど」
そいつ「まじ?俺向島なんだけど」

驚いた、こんなに近くにいたとは。
チャリでおそらく10分かからないだろう。
結局曳舟のヨーカドーに入ってるドトールで待ち合わせすることにした。
4: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 19:46:44.01 ID:2leCnqmBi.net
とりあえず一番安いコーヒーを頼んで入口に近いところで待ってみる。
7分程経った頃、それっぽい人が来た。
服装は、でかい目玉のパーカーを着ているといっていた、なるほどわかりやすい、
そいつに手を振ると近づいてきた。

そいつ「ニート?」

俺「失礼だな、そうだよwww」

初対面なんだが珍しくあまり緊張しなかった。
お互い軽く自己紹介。
そいつ(以後カトウ)は小柄で童顔だった、年上の女性にもてそう、かわいーって感じで。
ゲイじゃないよ

カトウもコーヒーを頼んできた。
そしてちょっと話してみる。
カトウはスケボーやスノボーが趣味らしい。
6: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 19:48:03.97 ID:2leCnqmBi.net
カトウ「冬になったらスキー場行こうぜ!」
俺「えー、転けるじゃん」

カトウ「それがおもしろいんだよ、頭から突っ込んで抜けなくなったときはマジで爆笑したわwww連れに出してもらったんだけど耳の穴と鼻の穴に雪詰まってて連れも爆笑してたよwwww」

まあカトウと一緒ならいいかな、と思っている自分がいることに気づいた。そんで

俺「じゃあいいとこ連れてってよ」
カトウ「お!まかせとけ!」
7: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 19:48:34.62 ID:2leCnqmBi.net
数年振りに予定が決まった瞬間である。
それからもよくカトウと会って遊んでいる。
カトウはバイクに乗っていてよく後ろに乗せてもらっていた。
ネトゲはあまりやらなくなっていた。
そろそろアカウント消そうかな。
カトウは19歳で、学校に通っていた。
靴を作る学校だそうだ。
将来は自分の工房を持ちたいんだそうだ。
8: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 19:50:53.24 ID:2leCnqmBi.net
そして7月になったとき、カトウからメールが送られてきた。
「2週間くらい外出しない?」
カトウが最初にメールで送ってきたやつだ。

最初にカトウにあったのが4月の中ば、カトウとはかなり仲良くなってたと思うし、
カトウが居れば大丈夫だろう、っていう安心感があった。

俺「たぶん大丈夫だよ、どっか旅行?」

カトウ「まあそんな感じかな」

俺「どこいくんだ?」

カトウ「長野のほうだよ」

長野か、行ったことないしいいかも。
俺「じゃあ予定決まったら教えて」
カトウ「了解!」
10: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 19:52:19.34 ID:2leCnqmBi.net
2日後にカトウからメールが来た。
カトウ「7月15日から31日って大丈夫?」
俺「大丈夫だよ」

カトウ「オッケー、とりあえずお前ん家行くわ」

俺「はいよー」

10分後、カトウが来た。

カトウ「おーす」

俺「おーす」

カトウ「お邪魔しまーす」

どうでもいいがカトウは挨拶がきちんとできるやつだ。

カトウ「じゃあ7月15日から長野の農家に行くから」

どうでもいいがカトウは突拍子もないことを言い出すやつだ。

俺「はぁ?」

カトウ「大丈夫、楽しいから!」

俺「無理無理!、大変だし迷惑かかるって」

カトウ「農家にはもう話してあるよ、ヒョロヒョロだけど大丈夫ですか?って」

俺「なんて言ってた?」

カトウ「笑ってた、んで大丈夫だって」

俺「覚悟を決めるか…」

カトウ「ちなみにかわいい子が居るよ」

俺「先に言えよ…覚悟を決めたぜ…!」
12: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 19:55:19.50 ID:2leCnqmBi.net
そして持ち物を書いた紙を渡された。
・歯ブラシ ・着替え ・作業着 ・カメラ ・長袖上着 ・早寝早起き

俺「サンキュー」

カトウ「昼間は暑いし夜出発でもいい?14日の夜6時くらい」
俺「大丈夫だよ」

カトウ「了解、たぶん3.4時間で着くと思う」

俺「おっけー」
14: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 20:01:34.10 ID:fB1hpyy50.net
気になるね
15: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 20:10:09.71 ID:2leCnqmBi.net
そして出発当日の夜、カトウから電話が来た。

カトウ「家の前着いたぜー、準備できてるか?」
俺「すぐ行くわ」

俺はドキドキしながら外に出た、不安とワクワクの入り混じった感覚だ、こんな感覚は何年振りだろう。

カトウ「よし、行こうか!」

俺「おう!」
16: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 20:28:12.22 ID:6dqHE8OpO.net
アルバイトでピンハネか
19: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 20:55:53.80 ID:2leCnqmBi.net
バイクに跨がり、エンジンをかける(カトウが)。
明日はどんな日になるのだろう。
早起きできるかな、そんなことを考えながら夜の道を走る。

途中何度か休んだり夕飯を食べたりしながら走り続ける。
そしてとある駅についた。
時間は9時20分前、目的地はもうすぐのようだ。
そして9時40分頃、到着。
綺麗な家だ。
洋風の建物、日本家屋を想像していた俺はちょっと意外だと思った。
20: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 20:58:45.01 ID:2leCnqmBi.net
チャイムをならすとバタバタという足音がいくつか、カトウは扉を開けて入る。
おいおい待たないのかよと心の中でツッコミながら、

カトウ・俺「お邪魔しまーす」

玄関で待っていたのは母娘弟の3人、俺はたじろぐが、みんな優しそうでちょっと安心。
カトウは何度か来たことがあるようで慣れた感じだ。
21: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:09:29.32 ID:2leCnqmBi.net
とりあえず簡単に挨拶してお土産渡して風呂入らせてもらって、
ケツがが痛かったのもあるし今日はすぐ寝ることにした。
俺たちはすぐに眠りに着いたようだ。

そして目が覚めると5時45分。
1階に降りると娘が朝食を作っていた。
22: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:10:01.39 ID:2leCnqmBi.net
俺「おはようございます」

娘「あ、おはよーございます、よく寝れました?」

俺「こんなに爽やかな目覚めは初めてですww」

娘「それは良かったですwww」

俺「じゃあカトウ起こして犬の散歩行ってきますね」

娘「はい、お願いしますね」
23: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:10:41.70 ID:2leCnqmBi.net
中々の滑り出しじゃないか?とか思いながら俺はカトウを起こし、頼まれていた犬の散歩に出かけた。
外にでると自然がすごい、葉っぱが濡れてキラキラしている。
空気もひんやりしていてとても気持ちが良い。
説明が下手すぎて申し訳ない、実際行けばよくわかる。
犬は黒い色で、やたらモフモフしていた。
リードを繋いだ瞬間ダッシュする。
俺は情けない声を出しながら必死で犬を止めた。
カトウは眠そうにしながらニコニコしている。
散歩コースは家の周りの道をぐるっと回るようなコースで、1周15分程だ。
24: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:11:31.81 ID:2leCnqmBi.net
散歩を終えるとテーブルに朝食が並んでいる。
トースト、サラダ、目玉焼き、牛乳。うまい。
朝食を食べ終え、作業着に着替えると6時45分くらいになっていた。
7時に畑に来るように言われていたので、長靴を履き、帽子を被って出発する。

畑に着くと娘の父と母がキャベツの収穫していた。
(これからは父→吾郎さん、母→夏美さんと書きます。)
25: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:12:05.41 ID:2leCnqmBi.net
カトウ・俺「おはよーございまーす!」

吾郎さん・夏美さん「おはよー!」

カトウ「よし、やろうぜ!」

俺「なにすればいいんだ?」

カトウ「とりあえず箱詰めされてるやつをトラクターに詰むか」

俺「了解!」

これがなかなか重い、1箱だと余裕だが2箱になるとちょっと持てない。
一方カトウは2.3箱まとめて運んでいる。
俺も負けじと2箱に挑戦するが足元がおぼつかない。
26: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:12:47.68 ID:2leCnqmBi.net
カトウは笑いながら無理すんなー!って言っている。
まだ先は長いしここはカトウの言う通りにしようと思った。
その代わり1箱をなるべく早く積むようにした。
ちなみにキャベツにはサイズがあって、サイズごとにうまく積むのはちょっと頭を使う。
27: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:13:23.01 ID:2leCnqmBi.net
そんなこんなで箱詰めされたものは積み終わり、カトウは包丁でキャベツを収穫し始め、
俺は箱詰めされたものを運ぶことになった。
箱詰めにもコツがいるらしく、サイズを見極めたりしなければいけないみたいだ。
俺にはまだ早いかな。
28: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:14:19.72 ID:2leCnqmBi.net
そして8時ころにトラクターが一杯になった。
120箱くらい積んであるそうだ。

カトウは吾郎さんと出荷に行ったので、
俺は夏美さんに教わりながらキャベツを収穫させてもらった。

包丁を使って切るだけなんだがなかなか難しい。

夏美さんは2回切るだけで箱詰めできる状態にできるのだが、
俺は3回4回切らないとその状態にはできない。
29: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:15:16.56 ID:2leCnqmBi.net
そんな感じで収穫していると、トラクターが帰って来たので第二弾開始だ。

その日の収穫が終わったのは日が完全に登った9時40分頃だと思う。

そこで少し休憩。
売り物にならない小さ目のキャベツをくれた。
(といっても地元のスーパーで見かける物より大きい)味付けもせず丸かじり。
30: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:16:19.99 ID:2leCnqmBi.net
これがとれたてキャベツか、みずみずしくてほんのり甘味を感じる、俺はそのままキャベツ一玉完食した。

今日の出荷はこれで終わりらしい。
午後は他の畑に行って草取りやネットを張ったりした。

朝はとても涼しく、少し肌寒いくらいだが昼間はさすがに暑いし、太陽がなんだか近い気がする。

汗だくになりながら作業する。
最初はなんでこんなことになってんだ?とか思ってたけど気づいたら黙々と草を抜いてた。

畑がきれいになると達成感も得られてなかなか楽しい。
31: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:17:00.28 ID:2leCnqmBi.net
夕方の5時くらいに娘が迎えに来てその日は終了になった。

夕方の犬の散歩もおわらせる。
もうクタクタだ、とりあえず風呂に入る。

これが超絶気持ち良い、湯船に浸かったとき、思わずア゛ーって言ってしまった。

風呂から上がり、夕飯を食べる。
最初の日はカレーだった。
これもマジでうまい、無言でひたすら食べる。
2回おかわりした。
32: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:17:37.03 ID:2leCnqmBi.net
ひと段落ついて農家一家とおしゃべりの時間。
夏美さんはちょっと天然な感じでおもしろい、娘はその遺伝だろう、
ちなみに娘は19歳で弟は小学3年だそうだ、弟はまだ8時過ぎなのに眠そうにしている。

経緯は覚えてないが夏美さんの「社長と呼べー!」という一言で夏美さんのあだ名が社長になった。
そんな感じで10時前くらいになったので寝ることにした。
33: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:18:18.64 ID:2leCnqmBi.net
次の日の朝、俺は激痛で目が覚めた。
カトウがニヤニヤしながら俺の腕や足を叩いてる。

カトウ「おう、おはようwww」

俺「おはよう、知っててやってるだろ」

カトウ「次の日に筋肉痛がくるのって若い証拠らしいよ、良かったじゃんwww」

俺「」

カトウ「まー怒るなって、明後日くらいには筋肉痛も治ってるってww」

俺「だといいな…」
34: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:18:38.00 ID:2diuGAZv0.net
夏目漱石読んでるみたいだな。
文才あるぞ。
35: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:18:57.39 ID:2leCnqmBi.net
そして1階に降りるのだがこれが辛い、しかし娘が笑って見てる、うーん、アリですね。

そして犬の散歩に出かける。
今のところ人生最悪の犬の散歩となった。

ヒィヒィ言いながら散歩を終わらせ、朝食を食べる。うん、うまい。

そして時間になったので畑に向かう、まともに運べるのか心配だ。
36: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:20:16.91 ID:2leCnqmBi.net
畑に着くと吾郎さんがニヤニヤしながら無理しなくていいぞー!って言ってる。

俺は負けず嫌いな性格で、全然大丈夫です!余裕です!と言ってしまった。
吾郎さんは笑ってる。

カトウ「よしやるか!」

俺「お、おう!」

2日目ということもあり要領はわかってきている、だが体が動かない、もう全身筋肉痛だ。

帰りてー…とか思ってると、カトウが「40箱運んだら楽になるよ」と言ってきた。
俺は半信半疑のまま40箱目指して運び始めた。

最初はめちゃくちゃ痛かったが、だんだん慣れてきたのか本当に痛くなくなってきたようだ。
37: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:23:00.32 ID:2leCnqmBi.net
そしてその日もなんとか出荷を終えた。

出荷が終わったあと吾郎さんに「中々根性あるなー!」と言われたのが素直に嬉しかった。

その日の午後は、天気も悪かったので倉庫で出荷用の箱を作る作業だった。

変な機械に箱を通すとテープを貼ってくれるので、それを積み上げていくというもの。
これはかなり楽しい。

倉庫にあったレールとかを使って勝手に箱が流れていくようにしたりして遊んでた。
途中で弟も来て、カトウと弟は走り回りながら箱を積んでいった。

俺は筋肉痛だったので箱を流す係り
38: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:23:47.55 ID:2leCnqmBi.net
その日はそんな感じで終了。
その日の夕方にイベント発生。

吾郎さん「俺君って免許もってる?」

俺「はい、ありますけど」

吾郎さん「じゃあちょっと娘迎えにいってくれない?」

俺「え、マジですか、どこですか」

吾郎さん「駅までなんだけどさ、道かるでしょ?」

俺「来るときに通ったのでだいたいわかりますけど…」

吾郎さん「じゃあよろしくねー」
39: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:24:55.74 ID:2leCnqmBi.net
そう言って吾郎さんは俺に鍵を渡し、何処かに出かけていってしまった。

俺は迷ったら困ると思いカトウも誘った。

俺「カトウー、駅まで行かない?」

カトウ「えー、行けないわー」

俺「なんで?そういえば社長は?」

カトウ「俺は弟と遊んでないと、社長は買い物行ったよ」

俺は仕方なく一人で行くことに、緊張する。
車の運転も久しぶりだ、MTだったら発進できなかったかもなー、とか考えながら駅を目指す。
40: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:25:39.28 ID:2leCnqmBi.net
幸い迷うことなく駅に到着。

出口近くで待っていると娘が出てくる。
娘はすぐに気づいたようでこっちに向かってくる。
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ…

娘が車に乗り込んでくる。もちろん助手席に。とりあえず出発

娘「迎え俺さんだったんですねー、ありがとうございます。」

俺「いえいえ、でも不用心な家ですね、今カトウと弟しか家に居ないですよww」

娘「カトウくんは何度か来てもらってますからねwww」

カトウくんか…うらやましい…
41: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:29:47.56 ID:2leCnqmBi.net
娘「ところで俺さんは学生なんですか?」

俺「」(うわあああああああああ)

俺「実は…俺ニートなんだよね!」(言っちまったあああああああ)

娘「へーニートなんですか!ニートってもっと暗くて太ってるイメージでした、偏見はよくないですね」

俺「そ、そうなんだよね!」(なんとかなったのかあああああ!?)

俺「ところで娘さんも敬語使わなくていいよ、俺こんなだし」

娘「あ、ほんとですか?実は私も敬語苦手なんだよね、学校も小さくて先輩後輩みんな友達みたいなところでさwww」

俺「なんかそういうのっていいねぇ、温かみがあるっていうか」(切り替え早え!あとちょっと否定して欲しかった…)
42: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:30:25.42 ID:2leCnqmBi.net
そんなこんなで家に着き、夕飯を食べてダラダラして寝ました。

天然ってすごいと思った一日でした。

次の日の出荷は前日よりいくらか楽になってて良かった。

相変わらずカトウはモリモリ運んでる。
ザクザク切ってる。

そういえば初日の夜にカトウはこの辺に工房作りたいって言ってた、
確かに良いところだ、俺もこういうところに住みたい。
43: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:31:10.36 ID:2leCnqmBi.net
その日は午後は休みで地元を案内してもらった。

牧場があったりうまい飯屋があったりしてかなり楽しいところだ、やっぱここに住みたい。

そういえばスキー場もあるみたいだ。
44: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:31:49.57 ID:2leCnqmBi.net
俺「なあカトウ」

カトウ「ん?」

俺「カトウが連れてこようと思ってたスキー場ってここ?」

カトウ「おしい!この辺にスキー場結構あるんだよね、だからこの辺だけどここじゃないんだ」

俺「まじか、ちょっと楽しみだわ!」
カトウ「だな!早く冬ならないかな」

娘「私も行っていい?」

カトウ「いいぜー、ってか娘んち一家巻き込むつもりだったwww」

娘「なにそれww楽しみwww」

カトウ…お前今輝いてるよ…
45: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:33:29.34 ID:2leCnqmBi.net
娘「俺さんはスキーとかやるの?」

俺「えっ、いや、その、スキー場って行ったことないんだよねー」

娘「そうなんだ、スキーとスノボどっちやりたい?」

俺「そうだなぁ、どうせやるならスノボーかなぁ」

娘「」

カトウ「娘はスキー大好き人間だからな」

俺「あ、そうなんだ、うーん、悩むなぁ」

娘「さっきスノボって言ったじゃん…」

やばいいじけてる!?

カトウ「やっぱスノボっしょ!」

火に油じゃねーか

俺「まだ冬まで時間あるしゆっくり考えるよ!」

カトウ「やっぱスノボっしょ!」

てめーはだぁってろ!
46: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:34:00.60 ID:2leCnqmBi.net
そんな感じでワイワイしながら観光してた。
でも娘は地元だしカトウも何度も来てるはずなのに一緒にはしゃいでくれてありがたい。

その日もあっという間に夕方になって帰ることになった。

帰る途中に夕飯の買い物をする。

こんなことでもいちいち楽しいのが不思議だ。
47: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:34:44.61 ID:2leCnqmBi.net
その日の夕飯はグラタンだった、これもうまい、ブロッコリーがとくに気に入った。

あと天ぷら。
シシトウの天ぷらがめちゃくちゃうまかった。

最後に茹でたトウモロコシ食べたんだがこれが激甘うますぎてびっくりした。

農家って飯が異常にうまい。
腹も満足したところでいつものダラダラする時間。
48: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:35:34.40 ID:2leCnqmBi.net
今日は俺カトウ娘弟でゲームをやった。

デコピンでやるビリヤードみたいなゲームなんだがこれがすごく面白い。

みんなトランス状態みたいでなにが起きても爆笑、3年分は笑ったと思う。

気づいたら笑い疲れたのか弟が寝てたので、今日はお終い。

時間も時間だったのでお開きにして寝ることに。
50: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:36:36.36 ID:2leCnqmBi.net
横になったのはいいが中々寝付けない。
カトウに話しかけてみる。

俺「なあ起きてる?」

カトウ「…」

寝てやがった。

俺もいつの間にか寝てたようで、いつも通りの爽やかな朝を迎える。

1階に降りると娘が朝食を作っている。
51: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:37:16.98 ID:2leCnqmBi.net
俺「おはよー」

娘「あ、おはよー、昨日めっちゃ楽しかったねwww」

俺「すごかったなwww3年分は笑ったよwww」

娘「顔真っ赤だったよwww」

俺「娘もなwwwじゃあ散歩行ってくるよ!」

娘「いってらっしゃい!」

やべぇ良い感じだよ…さりげなく呼び捨てにしちゃったよ…
52: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:38:08.43 ID:iJP2SWuT0.net
いいなぁこうゆうの羨ましい
53: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:52:00.80 ID:2leCnqmBi.net
犬の散歩をしながら俺はここでの生活を思い出していた。

といってもまだ3日目くらいだが。

飯のうまさ、風呂の気持ちよさ、当たり前の日常になってて気づかなかったが楽しいこと嬉しいことってのは案外その辺にあるもんなのかもな。

この辺りまで考えたところで急に恥ずかしくなって考えるのをやめた。
54: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:53:07.46 ID:2leCnqmBi.net
犬もタラタラ歩くのに飽きたみたいでリードが許す限り縦横無尽に駆け回っている。

俺「走るか!」

犬「ハッハッハッ」

俺は全力疾走する。

犬は俺に合わせてか一緒に並走している。

ここでも俺の負けず嫌いが発揮され、犬を置き去りに駆け抜けたいと思った。

しかし現実は甘くない。すぐにバテてしまい、駆け足がやっとだ。

しばらくして歩き始める。爽やかな朝だ。
55: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:54:53.79 ID:2leCnqmBi.net
家に着くと朝食が用意されている。

カトウも外でなんかしてたみたいで玄関から入ってくる。

とりあえずコーヒー牛乳を一杯。うまい。

俺は結構汗をかいてたみたいで娘に聞かれた。

娘「なんでそんなに汗かいてんの?」

俺「犬に挑んだら負けた、悔しい」

娘「もうあの犬おばあちゃんなのにwww」

俺「…いただきまーす」

カトウ「いただきまーす!」

娘「召し上がれ!」
56: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 21:55:39.38 ID:2leCnqmBi.net
いつもの時間、作業着に着替え畑に向かう。
筋肉痛も良くなって体が軽い、今日なら二箱に挑戦できそうだ。

しかし最初の3回くらいだけ運べただけで結局1箱ずつに。
まあ初日は1回もできなかったし良しとしよう。

この日の午後は草取りをやった。

こちらも要領を掴んで来たようで、前よりも広い範囲を終わらせることができた。

どうでもいいけど爪の間に入った土って中々取れないな。
58: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:06:38.09 ID:ROyCdk5y0.net
>>56
シャワーの線に指を立てると爪の間の土取れるよ!

読んでる!面白い!ゆっくりでいいよ!
57: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:05:55.45 ID:2leCnqmBi.net
この日の夜は娘がピアノを弾いてて俺とカトウはそれを聴いてた。

クラシックとかよく分からんがカノンだけは分かった。

カトウはいつの間にか寝てたので、娘とニヤニヤしながら服の中に氷を入れてみる。

娘「どうなるかな?w」

俺「キレたらやだなぁw」

氷ポロン

カトウ「…んっ!んんんん!?」

跳ね起きるカトウ

娘・俺「あははははwww」

カトウ「なんだよ、ひでーなw」

眠そうな顔でニコニコしてる

俺「上いこーぜ!」

カトウ「そうすっかー」

娘「おやすみー!」

カトウ・俺「おやすみー!」
59: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:10:13.14 ID:2leCnqmBi.net
こんな感じで毎日が過ぎてゆく。

午後の時間を何度か使って倉庫で犬小屋を作った。

犬小屋にはでかい穴が空いていて、冬になると家の下にもぐりこんでいるらしい。

だからあんなにモフモフになったのかなーとか考えながら犬小屋を作る。

道具は揃っていたのでそんなに大変なことは無かった。

完成した犬小屋を軽トラに載せるのが大変だった。
60: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:15:48.65 ID:2leCnqmBi.net
あとは薪割り、これはすごかった。

俺は斧を使ってやるもんだと思い、意気込んでた。

斧を使うのはちょっと慣れた物だったからカッコイイところ見せれると思ってた。

しかし現実は甘くない。
薪割り機なるものがあり、木をセットしてレバーを下げるだけで薪を割ってくれる。

木にはフシという硬い部分がある。
しかしそんなものはお構いなしにバリバリ割っている。わーすげー(棒)
62: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:24:14.25 ID:2leCnqmBi.net
そして8日が経って折り返し地点にきた。

この頃には結構体力がもどってきて働いた後に遊ぶくらいの余裕も出てきた。

あまり大きい声では言えないが、チャリで4ケツしたのも良い思い出だ。

カトウはサドルに、娘と弟は荷台に、俺はサドルとハンドルの間に、
ちょっと納得いかないが楽しかったのは事実だ。

カトウ「マジこけるかと思ったわwww」

俺「いやいや、マジ死ぬかと思ったわwww」

娘と弟はずっと笑ってた、夕陽がキレイですなー
64: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:36:52.26 ID:2leCnqmBi.net
ある日の夜、俺はこの家でスラムダンクを見つけた。

全巻揃っていたので迷わずページを開く。

湘北対陵南の練習試合を読んでいると、後ろから声をかけられた。

娘「まだ起きてたんだ」

俺「つい懐かしくてね、俺中学までバスケ部だったんだ」

娘「そうなんだ、ちょっと外行かない?」

俺「いいけど真っ暗だよ?」

娘「いいからいいから」

娘に促されるまま外にでてちょっと歩く。

街頭も無く真っ暗だ。娘は懐中電灯を持っていたが、それを消した。
65: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:37:55.69 ID:2leCnqmBi.net
娘「上見てごらん」

言葉が出なかった。
ビルに囲まれた世界で産まれた俺はこんな景色が日本にあるなんて知らなかった。

俺「すげー…」

アホみたいだが言葉がみつからないときはこんなもんだ。

俺「星ってこんなにあったんだなぁ…」

感動のせいか一筋涙が流れた。
まあ暗いから大丈夫だろう。

しかし現実は甘くない、娘が俺を照らしやがった。

娘「あ!泣いてる!www」

俺「泣いてねーしwwwあくび出ただけだしwww」

娘「その気持ちわかるよ」

娘が急にトーンを落とした口調で喋り始めた。
67: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:45:40.84 ID:TEYCS/GO0.net
ふつうに面白い 
68: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:56:14.20 ID:2leCnqmBi.net
娘「私も一人で泣きたくなるとここに来るんだ」

俺「そうなんだ、景色すごいもんね」

娘「うん、この星達みてると自分の悩みの小ささを実感できるっていうか、まあ現実逃避に近いかもね」

俺「今もそうなの?」

娘「私、カトウくんが好きなんだ」

俺はちょっとショックだったがすぐに納得できた。
69: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:56:47.23 ID:2leCnqmBi.net
俺「カトウは本当に良いやつだよ、俺が保証する」

娘「あははwありがとうw」

娘「でもカトウくんはいつもすぐ居なくなっちゃうんだ」

俺「また来るよ」

娘「うん、でもやっぱり苦しいんだよ、今年は俺くんが来てくれて良かった、なんて言えばいいかわからないけど、安心できたよ」
70: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:57:36.25 ID:2leCnqmBi.net
俺「俺はほんとに偶然ここに来たんだよ」

娘「そういうのは奇跡っていうんじゃない?うわ、恥ずかし!w」

俺「恥ずかし!w」

娘「やめろーww」

娘「カトウくん一人のときは嬉しいんだけど苦しいんだ、でも今年は純粋に楽しかった、また来てね?」

俺「また来るよ、ニートだからw」

娘「仕事みつけなさいww」

俺「そんなに簡単に見つかったら苦労しねーよ…」

わかるだろ?
71: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 22:58:23.09 ID:2leCnqmBi.net
娘「じゃあ次に会うのは冬かな?」

俺「そうなるね」

娘「長いなー…」

俺はなんて声をかければいいかわからなかったが、星達を見てて気づいたことをそのまま口に出した。

俺「まあ星達に比べたら何ヶ月かなんて一瞬だよ、瞬きしてまぶた閉じる途中くらいだよ」

俺は真面目に言ったのに彼女には可笑しかったみたいで笑い出した。

娘「あはははwww恥ずかしーwww」

俺「うるせーわーwwww」

娘「あははwwごめんwwあははw」
俺「人がせっかく慰めてやろうと思ったのにwww」

娘「ごめんってw笑ったらスッキリした、ありがと!」

俺「おう!wなんか納得いかないけどww」

娘「まーまーw帰ろっかー」

俺「そうすっかー」
72: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 23:04:07.79 ID:2leCnqmBi.net
帰り道もダラダラ話して帰宅。
時間は確か日付変更前くらい。

ここに来て初めての夜更かしだ。

娘「おやすみー、寝坊するなよーw」

俺「娘もなwおやすみー」

次の日はちょっと眠かったがまあなんとか起きれた。

カトウはまだ寝てる。
なかなか起きれないのが玉にキズだな、なんて考えてると目覚ましが鳴り、カトウも起きた。

俺「おはよー」

カトウ「おはよー」
73: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 23:12:35.04 ID:2leCnqmBi.net
日課である犬の散歩中、カトウが話してきた。

カトウ「昨日は寝るの遅かったな」

俺はちょっとドキッとしたが隠すことでも無いと思い話した。
もちろん娘がカトウを好きなことは話してない。

カトウ「そっかー、ここの夜空は見ないと損だもんな」

俺「だなー、本当すごかったわ」

そんなことを話して散歩終了。
74: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 23:13:33.94 ID:2leCnqmBi.net
朝食を食べに帰ると、今日は和食が並んでいる。
ご飯味噌汁焼き魚、あとはほうれん草のおひたしとか

俺「今日はいつになく豪勢ですなぁ」

カトウは既に手を洗いに行っている。どうでもいいがカトウは食事前には必ず手を洗うやつだ

カトウ・俺「いただいまーす」

娘「召し上がれ!」

俺は娘の声を聞くと飯が1.5倍うまくなる気がする、ヤバいヤバい。
76: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 23:23:53.72 ID:2leCnqmBi.net
ここでの生活も終盤に差し掛かった頃、俺は自分がここでの生活に慣れつつあることに気づいてショックを受けた。

収穫したものを箱詰めしたり運んだりというのではなく、ここでの生活が当たり前になりかけていた。

ここに来て初日の新鮮さも夜に見た星空も当たり前になりかけていた。

俺は不安で仕方が無かった。
今日だけは夜が待ち遠しい。星空を見たい。
そう思いながら過ごした。
77: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/16(木) 23:53:56.79 ID:Wu8LES9l0.net
いい文章書くなぁ
面白いよほんとに。
79: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:04:24.25 ID:qYAejjfmi.net
そして待ちに待った夜が来た。

みんなが寝静まった夜10時、俺は静かに布団を出て外に向かった。

懐中電灯はどこにあるかわからなかったが、今日は月が明るく、懐中電灯はいらないようだ。

ちなみに月で影ができるのもこの時初めて知った。

歩いて前に夜空を眺めた場所に向かう。
どうやら先客がいるようだ。
80: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:05:09.18 ID:qYAejjfmi.net
俺「おっす」

娘「おっす!」

俺「泣いてるのバレバレだよ」

娘「だよねぇ…」

俺「俺もここで眺めていい?」

娘「うん、いいよ…」

俺「やっぱすごいよな、すごい」

娘「なに言ってるの?当たり前じゃん」

俺はこの言葉にドキッとして、そして娘に聞いてみた。
81: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:07:45.01 ID:qYAejjfmi.net
俺「ここでの生活が当たり前になりそうで不安なんだけどさぁ、娘はここでの生活ってどうなの?」

娘「どういうこと?」

俺「初めてここに来た時、すげー、こんなところがあるのか、家にエアコン無いのか、扇風機すら無いのか、と思ったのに、もうそれが日常になりかけてて不安なんだ」

娘「なにが不安なの?」

俺「俺はここに来て生きてて良かったって思えたんだ、娘も奇跡だって言ってただろ?でもそれが当たり前になったら、なんかヤバいじゃん」
82: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:08:24.16 ID:qYAejjfmi.net
娘「私も今そんな感じだよ、カトウくんや俺くんが居るのが当たり前になりかけてる、でもあと二日しかない、さっきそれに気づいてここに来たの」

俺「そうなんだ、どうすればいいんだろうね?」

娘「どうしようねw」

俺「笑い事じゃないよーw」

娘「不安になったらまたここに来なよ、ここの自然は俺くんが生きてるうちは無くならないよ」
83: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:08:56.26 ID:qYAejjfmi.net
俺「カトウもここに工房作りたいって言ってたよ」

娘「ほんと!?」

俺「あ、聞いてなかったのか、言わない方が良かったのかな?」

娘「そうなんだ、楽しみだなーw」

俺「切り替え早いなwww」

娘「俺くんもねw」

俺「俺は娘が笑ってると安心できるんだよ」
言った後に気づいたがこれってマズいかな?と思ったが相手は天然、問題ない
84: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:10:01.72 ID:qYAejjfmi.net
娘「じゃあ私のスマイル見たらお金払ってねw」

俺「ぼったくりマックかよwでもなんか安心した、俺が東京に帰ってもこの星達は存在しててただ見えないだけなんだな」

娘「なんか恥ずかしーねw」

俺「もう恥ずかしくてもなんでもいいよw」

娘「私も俺くんに会えて良かったよ」

俺はもうこの言葉で十分だった。
けど恥ずかし過ぎて

俺「恥ずかしーw」
言っちゃったよ、はあ
85: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:10:43.64 ID:qYAejjfmi.net
娘「私は人に恵まれてるんだよ、自慢だけどw」

俺「羨ましいなぁ、俺は人に恵まれたのはカトウくらいだよ」

娘「カトウくんが良い人連れて来るから私は人に恵まれるんだよw」

もうカトウには敵わないな、俺は素直にカトウと知り合いになれたことを誇りに思う。

俺「もう何に悩んでたのかわからなくなったわw」

娘「私もw」

俺「そんじゃ帰りますかー」

娘「そうしますかー」
87: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:24:40.96 ID:qYAejjfmi.net
そんで家について俺が思ったことを喋ってみた。
俺「俺たちちょっと贅沢だったのかもな、それでそれが無くなりそうになって焦ってたんだ。」

娘「あー、そうかも」

俺「もともと持ってなかったものを誰かがくれて最初は喜んでたのに、それがいつのまにかそれがあって当たり前になってて、でもそれを取り返されそうになるとやっぱり無くしたくないって思うんだ。」
88: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:25:42.19 ID:qYAejjfmi.net
娘「ちょっと欲張りだったかなぁw」

俺「俺カトウや娘一家に会えただけで人生満足だよw」

娘「それはちょっと欲張らな過ぎじゃない?w」

俺「これくらいで満足して喜んでるのがちょうどいいよ、もしまた良い人に会えたら超うれしいじゃん?w」

娘「たしかにw良いこと言うじゃんw」
89: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:26:18.75 ID:qYAejjfmi.net
俺「俺カトウとここに来れて本当に良かったよ」

娘「ありがとう、カトウくんにもお礼言っときなよw」

俺「おう!」

娘「じゃー寝ますか!」

俺「そーしますか!」

娘「おやすみ!」

俺「おやすみ!」
90: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:27:10.96 ID:qYAejjfmi.net
こんな感じで娘は笑いながら部屋に入っていった。

やっぱりここは良いところだ、失いたくない。

これも贅沢なのか?とか考えたが
先ばかり考えて今ある幸せに気づかないのもアホらしいと思ったところで、
恥ずかしくなってきて寝た。
91: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:42:07.71 ID:qYAejjfmi.net
そして最終日、夜はバーベキューをやるのがこの家の伝統なんだそうだ、俄然やる気が出る。

この頃には箱を1回で2箱運ぶのは当然、
たまに3箱に挑戦してヒィヒィ言っていることすら珍しい光景では無くなっていた。

カトウも俺に触発されてか(俺の自惚れか)いつも以上に気合が入っているようだ。
92: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:43:06.63 ID:qYAejjfmi.net
午後も草をほとんど取り尽くしてしまい、箱もほとんど作り終え、薪も割り尽くし、
何をしようかといったところだが、そこは農家、仕事など探せばいくらでもある。

俺とカトウは夕飯の買い出しに出かけた。
軽トラを借りて出かける。

実は俺は軽トラを運転するのが夢でもあった。
しかしMT。不安だ。

カトウ「大丈夫か?汗すごいぞ」

俺「大丈夫、大丈夫…」

キーを回してエンジンをかける。
クラッチを切り1速に入れる。
アクセルを開け、徐々にクラッチを繋ぐ…動いた!
93: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 00:44:05.98 ID:qYAejjfmi.net
最初の壁を乗り越えればあとは落ち着いたものだ、まわりの景色を眺めながらゆっくり軽トラを走らせる。

窓を開けているだけで爽やかな風が吹き込んで来る。
この土地は良い最高だ。やっぱ言うならこのタイミングかな
94: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 01:06:41.80 ID:qYAejjfmi.net
俺「なあカトウ」

カトウ「ん?」

俺「ここに連れてきてくれてありがとな」

カトウ「…」

返事が無い、ちらっとカトウの方を見ると涙を流してた。

俺「どうしたんだよ…!?」

俺は結構焦ったが、しばらくして落ち着いたカトウが話してくれた。
95: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 01:07:40.74 ID:qYAejjfmi.net
カトウ「俺も昔この土地と娘一家に助けてもらったんだ。

俺高校の時鑑別所行ったりしてたんだ。

だけどふとこれじゃダメだって思って、その時通ってた高校辞めたんだ。

それでまた一から高校入り直そうと思って見つけた高校で娘や他の友達と出会ったんだ。

今までの学校のイメージとだいぶ違う学校でさ、マジで楽しかった。

そこで俺は助けられた。
そんで俺は自分の中で、1回助けられたら3回誰かを助けるっていうルールを決めたんだ。
96: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 01:08:46.50 ID:qYAejjfmi.net
でも助けるって言っても難しいんだよね。

でもある日2ch見てたらさ、「暇、助けろ」ってスレ見つけてもうこれだー!って思ってさ、
でもお前から連絡来なかったらどうしよう、もし来てもどうやって助ければいいんだろう、

でもすぐにお前から連絡きてさ、もうあそこしかないって思ってここに連れてきてさ、

お前がここに来て良かったって言ってくれて本当嬉しかったんだよ、お前が俺が助けられた人1号だよw」
97: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 01:10:51.38 ID:qYAejjfmi.net
俺はもううれしくて仕方がなかった。

俺が立てたクソスレにこんなに真剣に向き合ってくれたヤツが居たことが。

そして、そいつと今、そいつの大好きな土地に居れることが。

俺もついうれしくて涙をちょっとだけ流してしまった。

そしたらその途端カトウが
98: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 01:11:26.71 ID:qYAejjfmi.net
カトウ「あ!泣いてる!何で?感動した?www」

俺「うるせーwwwわりーかwww」

カトウ「悪い、この話嘘なんだwww」

俺「は?どっからどこまで?」

カトウ「お前が20歳のニートってとこから全部だよwwww」

終わり
99: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 01:15:14.39 ID:8G8l5DXw0.net
100: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 01:17:25.36 ID:l7gjo+XTO.net
乙。爽やかで面白かった
107: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 05:58:36.88 ID:lJbCz0u+i.net
読み終わった!楽しかったー
娘死ぬのかと思ってヒヤヒヤしながら見てたわ
113: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 10:42:45.90 ID:OSy8I5+Q0.net
素人じゃねえだろこれ
114: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 11:30:55.43 ID:vascZ54d0.net
おい、娘とカトウはその後どうなったんだよw
118: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 21:28:39.58 ID:qYAejjfmi.net
ここまで読んで下さった方々ありがとうございます。
昨夜(今朝?)は自分の都合で無理やり釣りスレにしてしまい、申し訳ありません。

一応続きを用意したのですが、いらなければイラネなどのレスをください。

もし読みたいという方がいるようでしたら申し訳ありませんが投下させてもらいます。

レスが無いようなら、身勝手ながら投下させてもらいます。
119: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 21:31:47.37 ID:KQ8Bxj8A0.net
(0゚・∀・)wktk
121: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 21:57:47.77 ID:qYAejjfmi.net
カトウ「あ!泣いてる!何で?感動した?www」

俺「うるせーwwwわりーかwww」

カトウ「でも今気づいたんだけどさ、お前に助けられたって言ってもらえてなんか俺も助けられたんだよね」

俺「というと?」

カトウ「1回助けたら助ける回数が2回増えるってことwww」

俺「それはいいなwwww」

カトウ「だろ?www最高だwww」
122: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 21:59:09.16 ID:qYAejjfmi.net
俺たちは笑いながら町のスーパーまで軽トラを走らせた。

俺「着いたー、思ったより立派なスーパーだな」

カトウ「肉屋はあっちに良いところがあるよ」

野菜などはスーパーで買い、肉は精肉店っていうのかな?そこで買った。

肉なんてパック詰めされた物しか買ったことがない。
量を指定して買うというのは新鮮だ。

最後にカトウと俺で割り勘して花火セットを買った。
これは頼まれていないがサプライズだ。

カトウ「よし、帰って準備だな!」

俺「おう!」
123: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:00:07.79 ID:qYAejjfmi.net
そして家に着き、バーベキューの準備を始める。

さすがにカトウは何度もやってるみたいで手慣れたものだ。

4時頃になって娘と弟が帰ってきた。

プールにでも行ってきたのだろうか、髪が濡れている。
と思ったら肩からクーラーボックスを下げている。
124: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:00:54.61 ID:qYAejjfmi.net
俺「どこいってたの?」

娘「川だよー」

俺「魚釣ったの?」

娘「釣ったよ!みてみて!」

俺はクーラーボックスを覗いて驚いた、デカい魚が10匹くらい入ってる。
20~30センチはありそうだ。

俺「すげー、これなんて魚?」

娘「これはイワナっていう魚だよ」

俺「へー、うまいの?」

娘「超うまいよwww」

俺「マジか、楽しみwww」

カトウは火を起こしている。
俺は娘と弟とイワナの下ごしらえをすることになった。
125: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:01:32.59 ID:qYAejjfmi.net
娘「とりあえず内臓出して渡すから塩付けてちょーだい」

俺「了解」

弟が新聞紙に塩をぶちまけてる

俺「え、そんなに使うの?w」

弟「そうだよww」

弟は魚に塩を付け始める。
もう付けるっていうかすり込む感じだ。

味濃過ぎじゃね?と思ったがここは従っておこう。
塩をつけた後は魚に串を刺す。

串は目から刺すらしい、口から刺すイメージだったので意外だった。
126: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:02:14.89 ID:qYAejjfmi.net
火が着いたみたいでカトウもイワナ組に混ざる。

カトウ「串を刺す時はな、スノボのキャンバーをイメージすればいいんだよ」

俺「ふーん?」

よくわからないがキャンバーというのはWのような形らしい、なるほどわからん。

とりあえずイワナをくねくねさせながら串に刺していく。

そして下ごしらえ終了。
1匹だけ違う魚が居ることに気づいた。
127: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:02:51.96 ID:qYAejjfmi.net
俺「この魚って違う種類?」

カトウ「よく気づいたな、それはニジマスっていう魚だよ」

俺「そうなのか、ニジマスの方がうまいのか?」

カトウ「俺はイワナの方が好きかな、食べ比べてみたら?」

俺「お言葉に甘えるわww」
128: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:04:06.13 ID:qYAejjfmi.net
吾郎さんと社長(夏実さん)も帰ってきたところでバーベキューが始まった。
早速吾郎さんは網一面に肉を並べた。

俺「え、野菜は焼かないんですか?」

吾郎さん「せっかく腹減ってるのに肉食わなきゃもったいないだろww」

俺「な、なるほど!」

吾郎さんが言うならそうなのだ。
129: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:05:12.88 ID:qYAejjfmi.net
カトウと弟は小さい焚き火を始め、地面にイワナの串を刺して焼いている。
すげぇ!漫画で見たやつだ!

俺「漫画みたいだ!」

カトウ「いいだろwww」

俺「すげーいいわwww」

カトウ「そういえば持ち物にカメラって書いておいたけど忘れた?」

俺「いや、持って来てあるけど使ってないよ」
130: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:06:30.65 ID:qYAejjfmi.net
カトウ「なんで?景色すげーいいじゃん」

俺「初日に一枚だけ撮ってみたんだけどさ、全然違うんだよ、迫力っていうのかな?」

カトウ「あー、わかるわそれ、俺も最初は写真撮ってたけどいつの間にか撮らなくなったわ、やるなww」

俺「だろwwwやっぱ写真は被写体には敵わないんだよwww」

カトウ「カメラマンが居たら殴られそうだなwww」

そう言って俺たちは笑った。

そういえばここに着てから笑ったり泣いたり、感情が素直に出てくる。

自然の中に居ると俺も自然体になれるのだろうか。

ちょっと恥ずかしくなってきたところで
131: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:07:11.45 ID:qYAejjfmi.net
吾郎さん「焼けたぞー!食えー!」

カトウ「よっしゃ!食うぜー!」

社長「食うぜー!」

夏実さんのキャラが未だに定まらない。流石だ。

肉はもう肉!って感じ、タレ無しでもうまい。

そしてイワナとニジマス。簡単に言えば超うまかった。

イワナの方がもうちょっとうまかった。
言葉が見つからないので気になる人は是非食べて見ることをお勧めする。
132: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:07:52.69 ID:qYAejjfmi.net
ただの野菜も外で焼いて食べるってだけで絶品料理に早変わりだ。

そしてこの家で採れたトウモロコシ。
炭火焼きで食べてみたがこれはちょっとうますぎた。

そして辺りも暗くなってきた頃、俺たちは食材を完食した。

そしてカトウはニヤニヤしながら軽トラに向かった。
花火を取りに行ったのだろう。

娘と弟も家に入っていった。と思ったら出てきた。
133: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:08:31.72 ID:qYAejjfmi.net
カトウ「じゃーん!花火買ってきました!」

娘「え?毎年うちで用意してるのに」

カトウ「あれ、そうだっけ!?」

どうでもいいがカトウはたまに記憶を失うやつだ。

娘「まあいっぱい遊べるからいいじゃんwww」

カトウ「それもそうだなwww」
134: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:10:05.96 ID:qYAejjfmi.net
こうして花火大会が始まった。
カトウが調子に乗って火をつけまくってる。

煙がすごい、もはや煙幕だ。
カトウの姿は見えなくなった。

吾郎さんは座ってニコニコしている。
社長はビールを飲んでいる。

そして最後の締めにみんなで線香花火をやった。

吾郎さん「よーし、終わり!」

カトウ「終わりかー!」

名残惜しいがこれでここでの生活も終わりか…
135: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:10:47.44 ID:qYAejjfmi.net
弟「まだなんか残ってるよ?」

そう言って弟が取り出したのはヘビ花火。とりあえず火を着けてみんなで眺める。うにょー

カトウ「なんか締まらねーwww」

でもみんな笑ってる、やっぱ笑ってるのはいい、笑ってるだけで幸せになれる気がする。

違うな、笑えるってことは幸せなことなんだな。
この辺まで考えたが俺は恥ずかしくなったので考えるのをやめた。
136: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:11:24.62 ID:qYAejjfmi.net
食器などを簡単に片付ける。
炭などは明日の朝に片付けるそうだ。

俺「カトウ、明日何時に帰る?」

カトウ「そうだなぁ、午前に出荷手伝って帰るか」

俺「じゃあ午後には出発かぁ」

カトウ「帰りたくないだろ?」

俺「帰りたくないわ、でも帰る」

カトウ「お、ちょっと男らしいぞwww」

俺「俺には俺の居場所があるからなwww」

カトウ「ヒューヒューwww」
ちなみにこれは口で言っている。
137: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:12:05.52 ID:qYAejjfmi.net
俺「東京でちゃんと生きてからまたここに来たいと思う。」

カトウ「おう、また連れて来るぜ」

俺「冬までにちゃんと生きるww」

カトウ「ちょっと女々しいぞwwwがんばれwww」
138: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:13:48.61 ID:qYAejjfmi.net
そして最後の日の朝、

いつもの時間に起き、

いつものように散歩に行き、

いつものように朝食を食べ、

いつものように収穫する。

東京での俺は明日が来ることが当たり前だと思っていた。

でも、もうここで当たり前に明日を迎えることはできない。
だから俺は今ちょっと嫌な感じだ。

いや、俺は気づきかけていたじゃないか、いつもあるものが当たり前じゃないということに。

俺は東京に帰ってもこのことを忘れない、まあたまに忘れるだろう。
でも思い出せる自信がある。
今日一日とりあえず頑張ってみよう。
139: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:14:53.00 ID:qYAejjfmi.net
収穫も終わり、昼ごはんもご馳走になった。
そして帰る支度をしていると吾郎さんは俺とカトウに封筒を渡してきた。

中を確認すると1万円札が何枚か入っているようだ。

俺「なんですか?これ」

吾郎さん「バイト代だよ、あれ、カトウくんから聞いてない?」

俺「聞いてないですよ?」

カトウ「言ってないですwww」

俺「なんで言わなかったんだ?」

カトウ「お金とか余計なこと考えないでここに連れてきたかったからな、あとお前をちょっと試したのもあるwww」

俺「ひでぇwww」
140: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:15:37.25 ID:qYAejjfmi.net
カトウ「でもお前はここに来た、それはお前が本気だったからだよ」

俺「そうかもな、恥ずかしーw」

カトウ「うるせーw人がせっかく褒めてやったのにw」

俺「はいはいw吾郎さん、お金置いて行きます。また取りにきていいですか?」

吾郎さん「待ってるよ、今度は冬に来るんだろ?w」

カトウ「知ってたんですかwww」

吾郎さん「娘がうれしそうに話してたからねw」

俺「じゃあまた来ます!」

吾郎さん「おう!」
141: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:16:16.55 ID:qYAejjfmi.net
帰る前に、もう一度だけカメラを使った。
みんなで集合写真を撮った。

みんないい笑顔だ。

カトウ「それじゃ帰ります、お世話になりました!」

俺「ありがとうございました、また来ます!」

娘「またね!待ってるよ!」
142: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:17:22.52 ID:qYAejjfmi.net
バイクに跨がり、エンジンをかける(カトウが)。

明日はどんな一日なるのだろう。
明日がどんな日になるのかは自分次第だということを俺は学んだ。

今はカトウに頼りっぱなしだ。
次は自分の力でまたここに戻ってこよう。

そんなことを考えながら昼の道を走る。
143: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:18:24.30 ID:qYAejjfmi.net
これで本当に終わりです、ありがとうございました!
145: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:50:59.62 ID:6sviXeXW0.net
めっちゃ面白かった!!
>>1乙です。
146: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/17(金) 22:53:56.82 ID:qSxZ6u1z0.net
創作でもこれを書けるのがすごいな…
152: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/18(土) 10:16:46.27 ID:/YR3G0120.net
今日一日、頑張れそうな気がしてきたよ。
冬の話も待ってるからな。
157: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/19(日) 13:30:33.75 ID:uDH722K60.net
季節が巡っても>>1のことを見付けたい
158: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/20(月) 00:08:53.00 ID:vCeiLzK90.net
フィクション・・・だよな?

引用元: ・2週間くらい外出しない?って言われた話



次スレ:冬にまたあそこに行ってきた話
1: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 00:58:16.50 ID:TTFZ52Yz0.net
夕方、少し空が赤くなりはじめたころ、カトウと俺は長野から東京に帰ってきた。

カトウ「とうちゃーく」

俺「ケツいてーw」

カトウ「お疲れ!」

俺「おう、お疲れ!」

俺の家の前でちょっと喋ってカトウは帰って行った。

長野での2週間とちょっと。

一生忘れないだろう。
そして冬にまたあそこに帰るために早速バイトを探し始めた。

帰るのか、あそこは俺の二つ目の故郷になったのか、ちょっとニヤけてしまう。
2: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 00:59:41.02 ID:qmkgQPqL0.net
きたーwwwwwwwwwww待ってたぞwwwwwwww
3: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:01:09.82 ID:J9weXWkd0.net
始まったか!?
4: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:01:53.45 ID:TTFZ52Yz0.net
バイトはすぐに見つかった。

人手が足りなかったらしく、カトウに誘われ二つ返事でOKした。

まったく、しかたないな。
本音を言えば知ってる人が居ないと嫌だから。

結局カトウには頼りっぱなしだが、それでも俺にとっては大きな一歩だ。
バイト先は近くのマックになった。

シフトは今ではカトウより俺のほうが多く入っている。
フリーターだから。
5: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:03:05.33 ID:TTFZ52Yz0.net
厨房でハンバーガーを作ったり肉を焼いたり揚げたり。

カトウは主にレジをやってたまに厨房もやったりするオールラウンダーだ。

慣れないうちはヤケドもしょっちゅうしてたが最近はそんなことも少なくなってきた。
6: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:03:32.22 ID:TTFZ52Yz0.net
ある日のシフトで、俺とカトウとマネージャーの3人で働いていた。

平日の夜だから客も少ない、だからストックしてある肉の数も少ししかない。
7: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:04:44.51 ID:TTFZ52Yz0.net
オーダーが入った。

チキンフィレオか、確か肉はラスト一個あったな、と思いトレイを出して見ると入っていない。

なぜだ?マネージャーを見ると口がもぐもぐしている、やられた…カトウはレジでお客さんに「お持ちいたしますので少々お待ちください」と言っている。

そして客が席につくと厨房の方にきて爆笑している。

マネージャーもニヤニヤしながらもぐもぐしている。

俺もちょっと不機嫌そうな態度でニヤニヤしてしまう。

なんだかんだいいバイト先を見つけられて良かった。
まあこれもカトウのおかげなんだけどさ。
8: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:05:46.31 ID:TTFZ52Yz0.net
そして初めてバイト代を貰った。
そのお金で俺はスケボーを買った。

バイトが終わったあと、近くの公園に行って練習している。
少しするとカトウが来たり来なかったり。

今はカトウにオーリーというジャンプする技を教えて貰っている。

膝を曲げ、跳び上がったと同時に後ろ足で板をはじくと同時に前足で板を擦り上げると同時に後ろ足を上げるとできるらしい。

これはすごく難しい、すごく転ぶ、でも楽しい。
そういえば初めてカトウにあったときスノボーは転ぶのが楽しいって言ってたな、こういうことか。

ちょっとカトウの気持ちが分かった気がする。
ある日カトウに聞いてみた。
9: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:06:15.05 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「なんでスケボー始めたんだ?」

カトウ「冬はスノボーできないからな」

俺「じゃあなんでスノボー始めたんだ?」

カトウ「ちょっと長くなるぜ」

そう言ってカトウは話し始めた。
10: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:07:29.31 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「昔先輩に誘われて着いて行ったんだよ、板とかは全部借りて、初めて滑った場所が普通の山でさ、リフトも無いから自力で登って。

雪山ってほんとに静かなんだよ、自分の鼓動が聞こえそうなくらい。

それで、先輩先に滑って行っちゃって、俺もなんとか板付けて滑ってみたら全然できなくてさ。

とりあえず先輩の滑った跡たどってみたら止まらなくなって天然のジャンプ台でぶっ飛んで、ケツから埋まって、それがめちゃくちゃ楽しくてさwww」

俺「こけるのが楽しいってそっからか?www」

カトウ「まあねwww」
11: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:08:04.11 ID:TTFZ52Yz0.net
それからも俺たちはバイトしてスケボーして過ごしていた。

なんとなく板に乗るのにも慣れてきた頃

カトウ「障害物飛んだ方がうまくいくんじゃね?」

俺はひたすらオーリーの練習をしていたが障害物をとんだことはなく、その場で跳ぶ練習しかしていなかった。
12: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:09:23.31 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「なんで?まだ無理だよ」

カトウ「やってみないとわからないじゃん!火事場の馬鹿力っていうし」

俺「本当かよ…」

まんまとカトウに乗せられた気がするが障害物を跳ぶことにした。

相手は空き缶、少し距離を空けて対峙する。

なぜか頭の中でポケモンクリスタル版のシロガネヤマでレッドと出会った場面を思い出した。

そしてBGMが再生される。
一気にテンションが上がってきた、俺は地面を蹴りスケボーを走らせる。

空き缶の直前で一連の動作を繰り出す。
空き缶を跳び越える俺。ヤバい、俺飛んだ!

だが次の瞬間着地に失敗した俺は派手に転ぶ。
13: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:10:05.02 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「すげー!飛んだじゃん!大丈夫か?www」

俺「飛んだああああ!」

痛みなど既に無くなり、感動でいっぱいだ。

それからも俺はひたすら空き缶を跳び越える。
5回に1回、3回に1回、だんだん成功率も上がってきた。

カトウはというと、駐車場とかで見かける赤いコーンを飛び越えていた。

まあ焦っても仕方ないし俺は俺のペースで頑張ろう。
14: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:10:59.14 ID:TTFZ52Yz0.net
こんな感じで2ヶ月程が経過した。

そういえばこの間にカトウは20歳になった。
誕生日の日に居酒屋に連れて行ってみた。
酔っ払ったカトウはちょっと大変だったが、彼の名誉の為に言わないでおく。

11月に入った頃、いつものように公園で遊んで、ちょっと休憩。
カトウが話してきた。
15: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:11:49.12 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「お前今ちゃんと生きてると思うよ」

俺「なんだよいきなりw恥ずかしいなw」

カトウ「うるせーw最後まで聴けw」

俺「おう、聴かせてもらおうw」

カトウ「お前と初めて会ったとき、正直助けられるのか不安だったんだ、惰性で生きてますオーラがすごかったからなw」

俺「ひでぇwww」

カトウ「でも長野に連れて行った次の日の朝、お前すげーいい表情してたんだよ、すげーいい表情でポカーンとしてたw」

俺「しかたないだろwさすがにあの自然は感動するわw」

カトウ「あそこで過ごしてるうちにに色んな表情になっててさ、へーこんな顔で笑うのかー、とか思ってたんだ、でも今度は東京に帰った後が不安だった」

俺「なんで?」
16: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:12:29.72 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「あそことここのギャップのせいでまた逆戻りしないかと思ってさ、でもお前今生き生きしてるよ」

俺「そうなのか、自分ではわからないなwww」

カトウ「まあそんなもんだwww俺は前のお前を知ってるからよくわかる」

俺「そうなのか、なんか自信ついたかも、ありがとな!」

カトウ「おう!それで俺の持論なんだけどさ、自分が本当にやりたいことやってるヤツとかやりたいことがあるヤツって生き生きしてると思うんだ」
17: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:13:13.26 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「まあそれはそうだろ、やりたいことできてるんだからな」

カトウ「まあそうなんだけどさ、でも自分が本当にやりたいことが何なのか、知らないヤツって結構いると思うんだよね」

俺「あー、たしかに、そう言われればそうかもな」

カトウ「というわけで、お前がやりたいとこって何?」

俺「俺がやりたいことか…」

なんだろう…俺がやりたいことか…長野の景色しか浮かばない
18: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:13:47.94 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「長野に行きたい」

カトウ「だと思ったwww」

俺「しょーがねーだろwww」

カトウ「じゃあスノボー買うか!」

なんか認められた感じがして嬉しかった。そしてちゃっかりスノボーに勧誘されてる。娘はどんな顔するだろうか…俺は…

俺「よし買うか!」

スノボーを買うことにした。
19: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:14:19.42 ID:TTFZ52Yz0.net
それからはバイトのあとはスケボーをする他に俺のスノボーを選んだりもした。

だが俺はスノボーに関して全くの素人だ、とりあえずカトウにいくつか候補を上げてもらい、最後は自分で決めた。

カトウもなんか知らんが納得している。
20: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:15:23.60 ID:TTFZ52Yz0.net
スポーツ用品店に行き、目当ての板を見つけた。

やっぱり写真でみるより本物のほうがカッコいい、長野で俺が思ったこともあながち間違ってはいないようだ。

ビンディングも同じメーカーの物にした。
靴はちょっと合わなかったから別のメーカーの靴にした。

ついでにボードウェアとゴーグルとボード用のカバンも買ったが、
これらは予想以上に高くお金は多めにもってきていたつもりがすっからかんになってしまった。
でも満足だ。
21: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:16:04.37 ID:TTFZ52Yz0.net
そして12月。

12月に入ったとたん、街中がソワソワし始めた気がする。
まあ俺もその一人なんだけど。

部屋の中でウェアを着て靴を履いて板を付ける。
ビンディングを付けたり外したりする。落ち着かない。

テレビではニュースをやっている。

アナウンサー「今日東京では雪が2センチも積もりました!!」

雪国の人が居たらぶっ飛ばされそうだな。
22: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:16:41.05 ID:TTFZ52Yz0.net
ある日カトウが俺の家に来た。
いつもは手ぶらなのに今日はなにやら荷物を持って来ている。

俺「おーす、荷物持ってるのは珍しいな」

カトウ「おう、板にワックス塗ってやるよ」

俺「なにそれ?」

カトウ「なんかめっちゃ滑るようになって滑走面まで保護してくれるスグレモノ」

俺「まじか!頼むわ!」

カトウ「おう、お邪魔しまーす」
23: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:17:07.95 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウはビンディングを外し、板だけ持ってベランダに出た。

俺「なにやってんの?寒くない?てか寒い」

カトウ「ワックス体に悪いらしいからさ」

そう言ってロウソクの塊のような物とアイロンのようなものを取り出した。

カトウ「コンセント差してー」

俺「はいよー」
24: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:18:08.81 ID:TTFZ52Yz0.net
そしてカトウはワックスをアイロンで溶かし、それをアイロンで伸ばしはじめた。

なるほど、これで滑るようになるのか。



そして次の日、またカトウが来た。

俺「おーす」

カトウ「おーす」

カトウは昨日塗ったワックスをプラスチックの板で剥がし始めた。
25: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:18:54.71 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「え、なにやってんの?」

カトウ「こういうもんなの、剥がせるやつは余分なワックスだからね」

俺「そういうもんなのか、なんかもったいないな」

カトウ「まあねww」

最後にブラシのような物で仕上げて完成のようだ。

なるほど、すごくサラサラな手触りになった気がする。

早くスキー場に行きたい。
スケボーで慣れてるからスノボーはたぶん簡単に滑れるだろう。
26: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:19:23.26 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「スケボーとスノボーって同じ感じ?」

カトウ「それが全然違うんだよねwww」

俺「え、そうなの?」

カトウ「重心下げれば安定するってのは似てるかもね」

俺「まじかー、なんだー…」

そんな感じで1週間くらい経ったある日、カトウから電話が来た。
27: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:20:03.43 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「おーす、予定決まったぜー」

俺「まじ!いつ?」

カトウ「12月22日から29日くらいまでだけど大丈夫だろ?」

俺「大丈夫だよ!」

カトウ「よっしゃ!それじゃ21日の夜くらいに向こうに着く感じでいこうぜ!」

俺「了解!」
28: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:20:39.74 ID:TTFZ52Yz0.net
やっと長野に帰るのが現実のものとなった。

つい4ヶ月前に行って来たばかりなのに遠い昔のように感じる。

楽しみすぎて既に心拍数が上がってきた。

またあそこに行けるのか、どんな景色になっているのだろう。
29: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:21:31.43 ID:TTFZ52Yz0.net
そして、そわそわしながら出発の日を迎えた。

さすがに冬にバイクでは行けない、今回は電車に乗る。

浅草橋でJRに乗り換え、電車を乗り継ぎ長野に向かう。

スキーやスノボーを持っている人もちらほら見かける。

俺の顔は勝手にニヤついてくるようだ、カトウがたまに噴き出す。

カトウ「なに変顔してんだよwww」

俺「は?してないしwww」

カトウ「ニヤニヤしすぎwww」
30: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:22:25.24 ID:TTFZ52Yz0.net
でもカトウも嬉しそうだ、もう楽しみで仕方がない。

そして夜7時頃駅に着いた。

バイクで通った道、雪で覆われているが間違いない、帰ってきた。

いや、ちょっと寒すぎるが。
カトウは電話をかけている。

恐らく吾郎さんか夏美さんに迎えを頼んだのだろう。
20分程経った頃、見覚えのある車が近づいてきた。

降りて来たのは、娘だった。
31: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:22:50.54 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「え、無免許?」

娘「免許とったわwいきなりそれってどうなの?www」

俺「ごめんごめんwww久しぶり!」

カトウ「来たぜー!」

娘「お帰り!」

この一言で目頭が熱くなる、ヤバいヤバい
32: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:23:40.96 ID:TTFZ52Yz0.net
娘の運転する車で家に向かう。
俺は雪道を運転したことがない

俺「雪道運転できるのすごいな」

娘「そう?まあここにいたら嫌でも運転できないとだからねー」

俺「そうだよなー」

娘「あららららら」

車の挙動がおかしい、え?マジ?
33: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:24:23.68 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「この車軽いから滑るんだよねー」

何事もなかったかのように体制を立て直す、すげぇ!

こうして無事に家に着いた。

カトウ・俺「お邪魔しまーす!」

吾郎さん「いらっしゃい!」

娘「外さむーいww」

だが家の中はとても暖かい。
吾郎さんなんて半袖を着ている。
34: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:24:51.18 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「めっちゃあったかいなー」

娘「でしょ!俺くん達が割ってくれた薪のおかげだよ!」

俺たちのやったことがこの一家の役に立ったのか…感動だ…!

と思ったがよく考えたら薪を割ったのは薪割り機だった、まあ考えないでおこう。
35: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:25:30.15 ID:TTFZ52Yz0.net
とりあえず夕飯をご馳走になる。
肉じゃがとか最高じゃね?

そして風呂に入って温まる。
カトウも風呂から上がってきてしばし談笑。

俺「そういえばいつ免許取ったんだ?」

娘「8月に合宿で取ったんだよ」

カトウ「合宿ってどこで?」

娘「香川まで行って来たよ」

カトウ・俺「へーーえ」
36: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:26:26.81 ID:TTFZ52Yz0.net
俺たちは相当なアホヅラだったらしく、娘はこれがツボにはまったようで笑ってた。

しばらくして落ち着いてきたところで

娘「じゃー明日に備えて寝ますか!」

カトウ「そうしますか!」

俺「おっす!」

さすがに移動だけでも疲れたのか、すぐに寝ることができた。
37: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:27:04.30 ID:TTFZ52Yz0.net
翌朝、目覚ましが鳴るちょっと前

弟「おきろー!」

俺「ぐはっ」

カトウ「うげっ」

壮絶なモーニングコールで目が覚めた。
カトウは一瞬死んだ。

1階に降りると朝食が用意してある。
家の中は既に暖かい。

俺「薪ストーブってあったまるの早いの?」

娘「いや、つけっぱなしだよ」

俺「薪って一晩持つのか、すげぇ」
38: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:27:50.26 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウと弟も降りてきた

娘「おはよー!」

カトウ「おはよーう」

吾郎さんと夏美さんも降りてくる。

夏はもうとっくに畑に行っている時間だが冬はゆっくりできるようだ。

カトウ・俺「おはよーございます!」

吾郎さん夏美さん「おはよー!」

一同揃って朝食。
こんなに大勢で食べるのは初めてかもしれない。
なんかほっこりしますなぁ。
39: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:28:54.12 ID:TTFZ52Yz0.net
朝食を終えて早速準備にとりかかる。と言っても着替えるだけだが。

やっとボードウェアの出番だ。
下にはヒートテックとジャージを着ている。

準備が終わった午前9時、みんなで車に乗り込む。
そして2.30分程で到着。

俺は昨日受け取った夏のバイト代でリフト券を購入。
スポーツ店で選び抜いたパスケースに入れてニヤニヤする。

みんなもリフト券を買ったようだ。
スノボーはカトウと俺で娘一家は全員スキーヤーだった。
40: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:29:33.59 ID:TTFZ52Yz0.net
吾郎さん「よし、行こうか!」

カトウ「おっしゃー!」

夏美さん「12時くらいにここの食堂集合ね!」

俺「了解っす!」

俺はスノボーを装着する練習はかなりしてきた。
慣れた手つきで板をつける。

娘「なんかそれっぽいよ、いいねぇww」

娘からも特にお咎め無しだ。さてこっからどうすればいいんだ?
41: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:30:13.90 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「前進めないんだけど?」

カトウ「最初は片方外しておくんだよwww」

俺「なるほど」

右足を自由にすると雪を蹴って進む。
これが案外疲れる。

とりあえず片足で蹴って進む練習をしばらくやる。
これができればリフトに乗るとき焦らなくて済むそうだ。

20分程やってなんとなくコツを掴んで来たのでリフトに乗る。
なるほど、リフトに乗るときは必ず片足を外して乗るのか。
42: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:31:09.12 ID:TTFZ52Yz0.net
こうして俺たちはゲレンデに到着した。(リフトから降りるとき一回こけた)

とりあえずカトウの指導を受ける。
最初は前を向いてそのままゆっくり滑り落ちる練習。

エッジを立てて止まったり、エッジを外して滑ったりを繰り返す。

止まるのが難しい、どうしても後ろに倒れてしまう。
だが30分程でなんとなくコントロールできるようになってきた。
43: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:32:15.15 ID:TTFZ52Yz0.net
次はそれを左右に動きながらやってみる。
ちょっとスノボーに近づいてきた。

これも30分程やってちょっと休憩。
その次は後ろ向きで同じ事をやる。

後ろ向きに滑ってみるともう後ろにこけまくる、逆エッジというものらしい、とにかく痛い、痛いが繰り返す。

やはり繰り返すことでコツを掴める。
ケツを代償に俺は逆エッジをなんとなく克服した。
44: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:34:22.57 ID:TTFZ52Yz0.net
次はターンの練習。
ここまでくればスノーボーダーと言っても過言ではないだろう。

だが現実は甘くない、ひたすらこけまくる。
両足固定されている恐怖心のせいか体が強張ってしまう。

しかしこれも繰り返しだ。
だんだん足ではなく体重移動で曲がることを覚えて行く。

ブレーキができるようになればとりあえず一安心だ、
だんだんスピードを出しても上手く曲がって止まれるようになってきた。

しかし調子に乗っていると逆エッジでケツにダメージが蓄積されていく。

ケツの痛みをリミッターにして練習を繰り返す。

昼ごはん前にはなんとなくターンができるようになった。
45: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:34:59.91 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「とりあえずこれで一応滑れるようにはなったなwww」

俺「余裕だぜwww」

カトウ「風呂が楽しみだなwww」

何を言っているのだろう?

とりあえず昼飯の時間なので食堂へ向かった。

食堂に着くと娘一家は集合していた。
46: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:35:56.53 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「お、きたきたー!」

カトウ「うぃーっす!」

俺「おいーっす!」

娘「滑れるようになった?」

俺「余裕だぜ!」

娘「ほんと!じゃあ午後は一緒に滑ろうね!」

俺「おう!」

とりあえず昼飯を食べてちょっと休憩。
1時頃に再びゲレンデへ。
47: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:36:27.87 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「おーし行くかー!」

俺「よっしゃー!」

娘「最初はゆっくり滑ろうね」

結局娘が一番早かった。
カトウも早かった。何が違うんだろう。

人が居るので避けて滑っているから減速するのは当たり前だ。

しかしカトウや娘は曲がりながらも加速しているように見える。
48: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:37:01.73 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「なーどうやって曲がってんの?」

カトウ「あぁ、カービングターンっていうやつだよ」

娘「エッジだけで曲がる感じかな?」

カトウが図で説明してくれた。
つまり俺は面で曲がってカトウは線で曲がっている感じなんだそうだ。

カトウ「まあ体重移動ができるようになれば勝手にできるようになるよ」

娘「そーそー、練習あるのみ!」

俺「そうなのか、早く上行こうぜ!」
49: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:37:51.59 ID:TTFZ52Yz0.net
こうして俺たちは滑りまくった。

娘やカトウは何やら技を繰り出している。

カトウは板の反発を利用してジャンプして回ったりしている。

娘はジャンプ台から飛んで回ったりしている。かっけぇ
50: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:38:50.77 ID:TTFZ52Yz0.net
俺はとりあえずターンに磨きをかける。

右に曲がるときは結構いい感じに曲がれるようになってきた。

しかし左が難しい。
おそらくつま先は可動域が広いから足で微調整できるのだろう。

しかし踵はほぼ可動しないから微妙な体重移動が必要なのだと思う。

俺は左のターンを特に練習した。
うしろからカトウに俺が滑った痕を見てもらう。

右折のほうはだいぶ線に近づいてきたそうだ。
しかし左折はまだ面を引きずった痕のような感じだ。

そんな感じで1日目は終了。
帰り道温泉に寄る。
51: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:39:31.77 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「だいぶうまくなってきたなー」

俺「だろ!」

カトウ「お前負けず嫌いだよなwww」

俺「まあねww」

そして風呂に入るとカトウや弟が爆笑している。

なにごとかと思ったら俺のケツが青くなっていた。

なるほど、カトウが言っていた風呂が楽しみだ、とはこのことか。
52: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:40:05.62 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「うわぁ!なんじゃこりゃ!」

カトウ「お前ケツで滑ってたようなもんだからなwww仕方ないだろwww」

弟「だっせー!www」

俺「うるせー!www」

他に客も居なかったので、大きな声では言えないが、俺たちははしゃぎまくった。

風呂から上がると、食事コーナーに行って夕飯を食べた。
53: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:40:42.08 ID:TTFZ52Yz0.net
帰り道はみんな疲れたようで静かだった。
弟と娘は既に寝ているようだ。

カトウも頭がカクンカクンしている。
俺は不思議と眠くなかったので窓から景色を眺めていた。

家に着いたのは夜8時過ぎ。
みんなはすぐに眠ったようだ。

俺もしばらくスノボーのイメージトレーニングをして寝た。
54: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:41:15.59 ID:TTFZ52Yz0.net
翌朝、さすがにスケボーで鍛えていたつもりだったが少し筋肉痛になった。

まあ動けない程ではないので無問題だ。
今日は3人で家のすぐ近くにあるスキー場に行くことにした。

雪が割と降っているが問題は無いそうだ。
55: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 01:42:11.48 ID:TTFZ52Yz0.net
リフト券を購入してゴーグルを装着。
ゲレンデに出る。

少し視界が狭いようだ、まあすぐに慣れるだろう。

軽くストレッチをして滑り始める。
昨日よりもスムーズに滑れていると感じる。
イメトレのおかげだろうか。

カトウ「昨日よりうまくなったじゃん!」

娘「結構才能あるかもねww」

俺「」(こんなときどんな顔すればいいか分からないの)

とりあえず笑っておく。
56: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:28:05.93 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウにそそのかされてジャンプ台に挑戦する羽目になった。

とりあえずまっすぐ滑って行けば大丈夫だそうだ。
空き缶を思い出すなぁ、そんなことを思いながら滑り始める。

ジャンプ台に突入。体が宙に浮いた。
時間の流れが遅くなる。
ゆっくりと地面に近づき、着地。

2秒も飛んでいないはずなのに、記憶に刻まれた。
ハーフパイプで飛んでる人を見たことがある。
以前はなんで飛ぶんだろう?と疑問に思ったがこれで少し分かった、これは飛びたくもなるな。
57: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:31:21.81 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「ちゃんと着地までできたじゃん!どうだった?」

俺「超おもしれー!ヤバい!」

娘「だろだろー?」

そんな感じでこの日はちょっと早目、午後3時過ぎくらいに切り上げた。
59: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:32:10.86 ID:TTFZ52Yz0.net
帰ると畑が一面白い平原になっていた。
カトウはさっさと家に入ってしまった。

寒いのは苦手なようだ。
犬は俺たちが組み立てた小屋に入っている。
ちょっとニヤける。

4時くらいになると急に冷え込んできた。

娘「雲がないからねー、今日は寒くなるぞーww」

俺「マジかー、どれくらい?」

娘「んー、マイナス20度くらいかな?」

俺「それは寒すぎだろwww本当は?」

娘はきょとんとしている、どうやらマジらしい、マジか…
60: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:32:56.42 ID:TTFZ52Yz0.net
でもせっかくなのでマイナス20度に挑戦してみる。

頭を濡らして行くと面白いらしい。
なんかジャージが白くなってきたぞ、すげぇ、髪が凍った!

一通り楽しんでから家に入る。

娘「どうだった?」

俺「マックの冷凍庫みたいだったwww」

カトウ「よく外行こうと思ったなww」

カトウはこたつでぬくぬくしている。

娘「あはははwww」
61: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:33:30.91 ID:TTFZ52Yz0.net
それからもスキー場に行ったり外で雪遊びしたりストーブで餅焼いたりして過ごした。

吾郎さんと夏美さんは実家に帰った。
孫は連れて行かないのか?と思ったが帰ってくるときに祖父母も一緒に来るそうだ。

そして、その日夜にまたスラムダンクを読んでいると、娘に声をかけられた。
62: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:34:16.17 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「ねぇ、また星見に行かない?」

俺「お、いいねぇ」

上着を着て外にでる。

俺「うお、さみー!ww」

娘「弱いぞー!ww」

そんなこんなで星がよく見える場所に来た。
そして娘は懐中電灯を消した。
63: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:35:12.93 ID:TTFZ52Yz0.net
息を飲む光景とはこれのことなんだな、何度見ても慣れない、世界の大きさ。

俺「…すげー」

星空に呑まれないように無理やり出した言葉だと思う。

無言のままで居た方が良かったか?でもまだ今の俺には受け止め切れないような気がする。怖いほど澄んだ空だ。
64: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:35:48.18 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「すごいでしょ?」

俺「うん、すごい」

娘「冬の方が空気が澄んでるから星が綺麗に見えるんだよ」

俺「へー…この星空は冬に本領発揮するんだ」

娘「そうなんだよ、夏は見せない方が良かったかな?w」

俺「いや、夏のを見てないと今号泣だったかもw」

娘「やっぱあの時泣いてたんじゃんw」

俺「おう!w」

娘「あははw嬉しいw」

俺「なにが?」
65: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:36:38.17 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「私が好きなものを見て一緒に感動してくれる人ができてさ」

俺「カトウには見せてないの?」

娘「カトウくんは誘わなくても勝手に見に行ってるしw俺くん誘わないと外に出なそうだしw」

俺「余計なお世話だw」

娘「俺くんはすごいね」

俺「は?」

娘「カトウくんから聞いたんだ、前の俺くんの事。前は根暗で表情も暗かったって」

俺「」(わーお)
66: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:37:02.97 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「でもほんの何ヶ月かですっかり変わったね、自分を変えるのってほんとにすごいと思う」

俺「変えたっていうより変えられたんだよ、ここの環境にさ」

娘「でもそれを受け入れられるだけの力があったのはすごいよ、見て見ぬ振りするだけなら誰にでもできるし」

俺「そうなのかな?」

娘「初めて喋ったとき覚えてる?」
67: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:37:53.91 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「なんだっけ、朝飯のときかな?」

娘「お、よく覚えてたねぇwあのときさ、俺くんが私と関わろうとしてくれたでしょ?だから私も俺くんと話してみたいなーって思ったんだよ」

俺「そっかー、なるほどなぁ」

娘「つまりはそういうことだよ、受け入れる気持ちが無いと周りからも受け入れられないし、世界は平凡でつまらないものにしかならないと思う、そしてたぶんそのことにも気づけない。ジャンプ台だってそうだよw」

俺「それはわかりやすいなw」

娘「あれを断ってたら俺くんはあの楽しさを知らないまま一生を終えることになるところだったよw」

俺「それはもったいないなwでもやってみてどうしても受け入れられないことってあるじゃん」
68: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:39:04.43 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「食わず嫌いはよくないってことかな?アレルギーは仕方ないけど。

なんとなく嫌だなー、と思ってて、でも頑張ってそれに挑戦してみたけどやっぱりダメだった、っていうのは全然オッケーだと思う。

嫌な事にも挑戦したっていう事実は残るからね、それでやっぱこれおもしろいじゃん!ってなればラッキーだしおもしろくなければまた次に挑戦だよ」

俺「なるほどなー」

娘「俺くんの昔の事もちょっと聞いたよ、カトウくんも詳しくは知らないけどって言っててけど」

俺「カトウめwww」

娘「でもこの話聞いたの今年の冬なんだ、びっくりしたよ、人に裏切られた人がまた人と関わろうとするなんて」

俺「ここに来たら過去とかどうでも良くなってさw」

娘「すごいね、俺くんはちゃんと前に進んでるよ、私は足踏みしてばっかだなぁ…」
69: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:39:58.04 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「カトウのこと?」

娘「まあねーww」

俺「そういうのは俺に相談されても無理だからww」

娘「分かってるってw」

俺「」(ギャー)

俺「とりあえず後悔しないようにするしかないんじゃない?まあ後悔するかしないかなんてやってみないとわからないけど」

娘「てことはやるしかないんだね」

俺「やらないって選択肢もあるぞ」

娘「それはちょっとなー」

俺「やらない後悔よりやる後悔ってやつだなw」

娘「それだねwでもまだ言わない、カトウくんが本当にこっちに住むことになったら言う」

俺「気長だねw」
70: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:40:47.14 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「別に今の感じに不満を持ってるわけじゃないんだ、カトウくんとは一生友達でいられると思う。もちろん俺くんもねw」

俺「うれしいねぇw」

娘「まあ先のことはその時に決めればいいやってことですなー」

俺「明日のことなんて分からないからな」

娘「そーそー」

やっぱりここに来たら落ち着く。
時間がゆっくり流れているかのようだ。

変に焦っても仕方がないと思えてくる。
お互い喋るのをやめて上を見る。

すると光の筋が一筋すうっと通った。
71: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:41:24.87 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「今の見た!?」

俺「見た見た!すげぇ、初めて見た!」

宇宙から流れてきた塵が大気圏で燃え尽きるときに光っているだけ、頭では理解しているつもりだ。

しかし感情がどうも抑えられない。
また涙が一筋流れる。
まあ暗いから大丈夫だろう。

しかし現実は甘くない、娘が俺を照らしやがった。
こいつ分かってやってるだろ。
72: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:41:54.73 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「あ!また泣いてる!www」

俺「うるせーwわりーかwww」

娘「お、今回は否定しないんだねww」

俺「おう!感情に素直になったほうが色々見えてくるしなんか楽になることに気づいたからなwww」

娘「ほほう、いいこと言いますなw」

俺「だろwだから泣きたいときは泣くし笑いたいときは笑うのさw」

娘「それが一番健康的だねw」

俺「おう!」
73: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:42:35.27 ID:TTFZ52Yz0.net
やっぱりここはいい、来る度に色々な表情を見せてくれる。

やっぱ色んな表情が見れたほうが面白いよな。

一晩ここで星空を眺めていたいが気温がそうさせてくれない。
歯がガチガチ鳴り出した。

娘「寒そうだねwww」

俺「ちょーさみーwww」

寒さで声まで震える。

娘「じゃあそろそろ戻ろっか」

俺「さんせえぇぇぇ」

娘「風邪引かないでねw」

そして家に帰り、二人でストーブの前で温まる。
小さな火がゆらゆらと燃えている。
時々何かのはじけるような音がする。
74: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:43:13.06 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「木の中に入ってる空気が膨張してはじけてるんだよ」

俺「へーえ」

二人とも特に喋らない。しかし重い空気ってわけでもない。落ち着く。

娘「あったまった?」

俺「おー」

娘「じゃあそろそろ寝よっか」

俺「そうしましょー」

娘「よし、おやすみ!」

俺「おやすみ!」

娘は部屋に入って行き、俺も布団に潜り込む。

流れ星をひたすら思い出してニヤニヤする。
こうして俺は眠りについた。
75: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:43:54.86 ID:TTFZ52Yz0.net
翌朝。
弟の襲撃も無く、目覚ましの音で目が覚める。

カトウは目覚ましを止め、また眠る。
昨日の夜空は吸い込まれそうなほどに澄んでいたのが一変、今朝は結構吹雪いているようだ。

下に降りると娘が朝食を用意している。
これも見慣れた光景になってきた。

俺「おはよー」

娘「おはよー、今日は天気すごいよ」

俺「だねー、今日は外に出られなそうだ」

娘「まあまあそんなこと言わずにw」

なんだろう、吹雪の時はこたつに入ってゴロゴロするべきじゃないのか?
76: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:44:41.74 ID:TTFZ52Yz0.net
弟も降りてきた

弟「おはよー」

娘「おはよー」

俺「カトウならまだ寝てるよ」

弟はカトウが寝ている部屋に入って行き、少ししてカトウの声が聞こえた

カトウ「ぐえっ」

そしてカトウと弟が降りてきたところで朝食を食べる。
朝からシチューってのもいいもんだ。

俺「よく朝からこんなの作れるなー」

娘「昨日の夜から仕込んでおいたのさw」

俺「へーえ、すげぇもんだ、いただきまーす」

カトウ「…いただきまーす」

眠そうだなおい

娘「召し上がれ!」
77: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:45:38.96 ID:TTFZ52Yz0.net
朝食も食べ終え、こたつでゴロゴロしていると娘がなんか言ってきた。

娘「これからかまくらに行きます!」

俺「えー、絶対寒すぎるでしょ」

カトウ「お前吹雪のときにかまくら入るの好きだよなー」

弟は冬休みの宿題をやると言って部屋に入って行った。

娘「チッ、一人逃げたがまあいいか…」

なんかキャラ変わってるぞ

こたつの布団を取られ、渋々娘に従いボードウェアを着る。

カトウは弟の宿題見てやるとか言って上に行こうとしたら娘がボソッと

娘「お昼ご飯…」

カトウ「行かせていただきます!」

なるほど、娘は中々ブラックな面も持ち合わせているようだ。
こうして支度を済ませ、俺たちは外に出た。
78: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:46:31.29 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「うおっ、すげー風だな」

カトウ「寒いよー…」

娘「ほらほら行くよ!」

前に遊んだときに作ったかまくらに入る。
3人入ってもまだ少し余裕がある。
かなり大きいヤツだ。

入り口はビニールシートで塞ぐ。暗い。と思ったら娘が大きめのロウソクを取り出した。

俺「一本じゃ足りないだろ」

娘「大丈夫大丈夫」

ロウソクに火をつける。
思ったよりかなり明るい。
雪に囲まれてるのに暖かさすら感じる。
79: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:47:05.83 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「へー、一本でも明るいんだな」

娘「雪で光が反射するからだよ」

俺「なるほどなー」

カトウは眠そうにしている。寝たら死ぬぞー!とか言って遊ぶ。

娘「はいどうぞ」

そう言って娘はボトルからココアを注いでくれた。
これがまた格別。

俺「なにこれ、超うまいんですけどw」

娘「特性ブレンドだからねw」

カトウ「これがあるからやめられないわwww」

調子のいいやつめwまあ俺も人のこと言えないけど。
80: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:47:55.88 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「これはただのココアじゃないな?」

娘「だから特性ブレンドなんだってw」

カトウ「これ毎回思うけどどうやって作ってんの?」

娘「教えなーいw」

なるほど、これを飲むにはかまくらに来なければ行けないのか、それなら来て良かった。

娘が前の夜に言っていたのはこういうことなのかな?
81: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:48:39.05 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「かまくらの中って意外とあったかいのな」

娘「人の暖かさってやつかな?w」

カトウ「こたつが恋しいぜ…」

娘「ほらほら、もう一杯どうぞ!」

カトウ「お!これはこれは!」

調子のいいやつめwなんだかんだ言ってカトウも楽しそうだ。

他にもみかんやら甘酒やらをいただく。
やはり外で食べるのは一味違うな。

そしてロウソクも燃え尽きてきたところで家に帰る。
82: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:49:11.79 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「いやー、思ったより全然楽しかったわww」

娘「だから言ったでしょ?食わず嫌いは良くないってww」

カトウ「いやー、楽しかった!」

調子のいいやつめw

そして昼ごはんを食べる。

俺「午後は何しようかなぁ」

カトウ「暇だなぁ」

娘「じゃあカトウくんギター弾いてよ」

カトウ「じゃあちょっと弾いてみるかー」

俺「カトウギター弾けるんだ」

カトウ「ちょっとだけね」
83: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:49:48.96 ID:TTFZ52Yz0.net
娘がギターを持ってきた。
カトウがピアノを使ってチューニングを合わせ、弾き始めた。

曲はカノンだった。ソロギターというのだろうか?普通にうまい。

4分ほどの曲を弾き終える。
俺と娘は拍手。

俺「すげー、普通にうまいじゃんw」

カトウ「照れるぜw」

俺「別の曲もなんか弾いてよ」

カトウ「そうだなぁ、じゃあ俺が弾くからお前歌えよwww」

俺「えっ」

娘「いいねー!」
84: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:50:58.09 ID:TTFZ52Yz0.net
娘は弾き語り用の楽譜を持ってきた。
カトウが選んだ曲はレミオロメンの「粉雪」。
なるほど、季節的にピッタリだ。

俺「いやいや、声出ないから」

カトウ「別に俺たちだけだし問題ないだろwww」

俺はそこで娘の言葉を思い出した。

俺「よーし歌うか!笑うんじゃねーぞ!w」

娘「いぇーい!」パチパチ

カトウが弾き始める。
最初の方は音程は怪しいがなんとか歌える、そしてサビを迎えた。

俺「こなああああぁぁぁ!!!」

カトウ「あははははwww」

娘「ゆきいいいいねええええ!www」

娘が一緒に歌い始めた。うめぇ
85: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:51:54.86 ID:TTFZ52Yz0.net
カトウ「いいぞお前たち!www」

何かが吹っ切れた俺は娘と笑いながら熱唱し、歌い切った。

俺「恥ずかしーwww」

娘「楽しかったーwww」

そんな感じでしばらくカラオケ大会を続けたが、さすがに声も枯れてきたので終了。
すごく清々しい気分だ。

娘は夕飯の支度をしにいった。
俺たちは暇になってしまった。

外を見ると吹雪は収まって雪がちらちらと降っている。
俺はカトウに提案してみた。
86: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:52:55.85 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「なあ、除雪してみたいんだけど」

カトウ「まあ世話になってるし、やるか!」

俺たちはまたボードウェアを着て外に出た。
ちなみにカトウは動けるなら寒くてもいいらしい。

カトウ「じゃあどうせならお前ダンプ使ってみろよ」

俺「は?ダンプ!?あんの?」

カトウ「違うわ!wこれこれ」

ダンプとは雪を乗せて運ぶ道具のことだった。
スコップよりも大量に運ぶことができる。

しかし柔らかい雪ならそのまま突っ込めるが、
固まってしまった雪の場合はスコップで崩してからでないとすぐに壊れてしまうそうだ。

なのでカトウに雪を崩してもらい、俺はそれを運んで除雪することにした。
87: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:53:39.54 ID:TTFZ52Yz0.net
俺は雪の上を歩くのに慣れていないので、何度も転びながら雪を運ぶ。

雪国の人はこれが生活の一部なんだなーとか考えながら雪を運ぶ。

たまにカトウと交代して雪を崩したりもする。
四角いスコップもあるんだな、新しい発見。

かなり息が上がってきた頃、とりあえず生活の邪魔になりそうだった雪は無くなったようだ。

夕飯ができたようで、娘が呼びに来た。
88: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:54:04.41 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「晩ご飯できたよー、すごーい、きれいになったね!」

カトウ「腹減ったー!」

俺「おーす、これ毎日やってんの?」

娘「毎日はやってないよ、ここはそんなに雪降らないからね」

俺「そうなのか、でも除雪って大変なんだな、雪こんなに重いとは思わなかった」

娘「重い雪はほったらかしてたやつかなwww」

俺「なんだwww」
89: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:55:21.56 ID:TTFZ52Yz0.net
先に風呂に入ってから夕飯を食べる。キムチ鍋だ。
やっぱり体を動かした後の飯はめちゃくちゃうまい。

俺「はーー、うまかったー」

カトウ・俺・弟「ごちそうさま!」

娘「おそまつさまですw」

カトウ「弟今日何してたの?」

弟「ポケモンしてたwww」

娘「ちょっと宿題は?見せてごらん」

弟「ちゃんとやったよ?」

これはやってないな。俺には分かる。

娘「じゃあ今年はもう教えなくていいんだね?教えてって言ってももう教えないから」

弟「う、大丈夫だよ…」

がんばれ、弟
90: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:55:59.10 ID:TTFZ52Yz0.net
明日は最終日だ。
明日帰るんだ。

でも夏東京に帰る前のような嫌な感じはしない。
ここにまた来れて良かった、そう思う。

程よい疲れを感じつつ俺は眠った。

そして最終日の朝を迎えた。
今日は午前中スキー場に行き、午後に東京に出発する予定だ。

やっぱり少し寂しい。
まあまた戻ってくるさ。
91: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:56:44.68 ID:TTFZ52Yz0.net
準備を終わらせ、スキー場に向かう。
リフトに乗り、ゲレンデに着いた。

俺「よし、行こうぜ!」

カトウ「おう!」

娘「ついてこれるかな?w」

俺はかなり速いターンもできるようになっていた。

たまに体を傾け過ぎて板を踏み切れず、エッジが外れるような感じで転ぶこともあるが、
それでも笑いが絶えない。

転ぶのがおもしろいってのがかなり分かった気がする。

そしてあっという間に帰る時間になってしまった。
娘に駅まで送ってもらう。
92: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:57:29.18 ID:TTFZ52Yz0.net
娘「じゃあまたね!」

カトウ「おう!」

俺「またな!」

とは言ってみたもののやっぱり寂しいものは寂しい。

でもまたここに来ることを目標にすれば頑張れそうだ。

自分が帰る場所ってのがはっきりしてるのはいいな。

ホームに電車が入ってくる。
2両編成の短い列車だ。
乗客も数える程しかいない。
荷物を上に乗せ、窓を開ける。
93: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:58:11.43 ID:TTFZ52Yz0.net
俺「また来るから待ってろよ!」

娘「うん、待ってる!」

カトウ「てかお前東京来たら?」

娘「それもいいねwww」

なんだと?

出発の時間が来たようだ、ゆっくりと列車がホームを離れる。

娘はまだ手を降っている。
そして、見えなくなった。

カトウ「早かったなー」

俺「一瞬の出来事みたいだった」

カトウ「また来ような」

俺「おう!」
94: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 02:59:06.54 ID:TTFZ52Yz0.net
今年の冬に学んだことを思い返してみる。

1.転ぶことを恐れないで大胆にやってみる

2.たぶん転ぶ、転び方がだんだんうまくなる、転ばなくもなってくる

3.転ぶと周りの笑いが取れることもある

4.ゆっくり立ち上がる

5.前を向いてまた滑り出す

こんな感じかな、これは覚えておくことにしよう。
スノボーに限った話ではないが、初心に戻って気づくことってのもあるはずだ。
95: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 03:00:08.32 ID:TTFZ52Yz0.net
明日からまた東京の生活が始まる。

明日はどんな日になるだろうか、
自分っていうゴーグルが無ければ世界はもっとクリアに見えるのだろうか。

そんなことを考えながら田舎の列車に揺られる。
カトウはもう眠ったようだ。
俺も明日に備えて少し寝ることにした。

終わり
96: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 03:08:02.53 ID:qmkgQPqL0.net
また泣いた。
98: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/10/23(木) 07:27:41.56 ID:sgPTIprq0.net
カトウウウ!!

引用元: ・冬にまたあそこに行ってきた話








コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. 名無しの鬼女さん
    • 2021年01月13日 07:16
    • 創作なのか実話なのかはさておき、引き込ませる文の書き方だな。
      一気に読み上げてしまった。
    • 2. 名無しの鬼
    • 2021年01月13日 20:09
    • 素直で飾り気のない文章が、すんげぇ良き。
      場面、場面の絵面が脳内に浮かぶ、そういう力もある。
      漫画のシナリオって、こんな感じかな~?
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